2013年5月20日月曜日

流し撮りの撮り方

流し撮りとは

流し撮りとは、背景をブレさせて写真に躍動感をスピード感を与える撮影テクニックです。一般に難しいテクニックと言われていますが、成功すると面白い結果が得られます。百聞は一見にしかずということで、まずは早速写真をご覧ください。


流し撮りを使った写真。背景がブレて流れているのでスピード感が出ています。 [ カメラ: Canon EOS 7D、レンズ: Canon EF 70-200mm F4L IS USM、シャッター速度: 1/160秒、絞り:F5、焦点距離: 150mm、ISO感度: 100、撮影場所: 掛川花鳥園 ]


流し撮りを使っていない写真。背景がブレていないので止まっているように見えます。 [ カメラ: Canon EOS 7D、レンズ: Canon EF 70-200mm F4L IS USM、シャッター速度: 1/640秒、絞り:F4、焦点距離: 116mm、ISO感度: 100、撮影場所: 掛川花鳥園 ]

流し撮りの長所

スピード感
流し撮りの長所はとにかくそのスピード感です。車や飛行機、電車、さらには鳥や動物などなど、動くものにさらに躍動感を与えて撮影できます。

スピード感のある流し撮りの例。バスはもちろん法定速度で走っていたが、ちょっと乗りたくないくらいスピード感あふれる写真に仕上がった [ カメラ: Nikon D4、レンズ: Nikon AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II、シャッター速度: 1/3秒、焦点距離: 70mm、絞り:f/2.8、ISO感度: 100、撮影場所: 仲見世通り(有楽町) ]

おもしろい
流し撮りは結構面白いです。それなりに難しい分、決まった時の喜びもひとしおです。

夜でも撮れる
動く物を撮る場合、シャッター速度を上げてブレを防ぐ必要があります。昼ならそれで問題ありませんが、夜は光の量が不足し、シャッター速度を上げるにも限界があります。流し撮りをマスターすれば夜でも動く物を撮影できちゃいます。

シャッター速度を落とすので、この写真は夜にも関わらず余裕のISO 100で撮影できています [ カメラ: Nikon D4、レンズ: Nikon AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G、シャッター速度: 1/3秒、絞り: f/2.8、ISO感度: 100、撮影場所: 桜田門の前の大通り(皇居周辺) ]

流し撮りの短所

失敗率が高い
カメラに慣れた人が流し撮りを使わずに普通に撮影した場合、失敗することはあまりありませんが、流し撮りはかなり慣れた人でも失敗することがあります。これを逃すと二度とシャッターチャンスがやってこないという場合は使用を避けた方が無難でしょう。

使える状況が限られる
流し撮りは被写体が動いていないと使えません。被写体が動いていても、カメラに向かってくる場合や、カメラから遠ざかる方向に動いている場合は基本的に使うことができません。カメラから見て上下左右のいずれかに動いている場合に使うことができます。

適した機材

流し撮りはどんなカメラでもできなくはありませんが、適したカメラを使うことで大幅にやりやすくなります。どんなカメラが良いのかを書いていきます。

カメラ

シャッター速度優先のある機種 [ほぼ必須]
シャッター速度優先とはシャッター速度を撮影者が決めることのできる機能です。流し撮りはシャッター速度を遅めに設定する必要があるためにこの機能が必要です。シャッター速度を手動で設定する機能の無いコンパクトカメラ(設定できる機種もあります)や、スマートフォンでは流し撮りをすることは非常に難しいです。ただし、夜に撮影したり、NDフィルタを使うことで不可能ではありませんが、難易度が非常に高いです。

動体追従オートフォーカスができる機種 [重要]
オートフォーカスには大きく分けて2種類あり、一度ピントが合うとそこでオートフォーカスが終了するワンショットオートフォーカスと、被写体が動いても常にオートフォーカスを行ってピントを合わせ続ける動体追従オートフォーカスがあります。流し撮りは動体を撮影するので、常にピントを合わせてくれる動体追従オートフォーカスのあるカメラを使う方が大幅に成功率がアップします。
※ただしオートフォーカスの名称はメーカーによって呼び方が違うのでご注意ください。例えば動体追従オートフォーカスは、NikonはコンティニュアスAFサーボ、CanonはAIサーボと呼んでいます。

ファインダーのある機種 [重要]
ファインダーの無いカメラは背面の液晶を見ながら撮ることになりますが、それでは流し撮りがやりにくいです。カメラを顔から離してしまうので手振れが大きくなってしまう上、被写体がフレームインしているかどうかとレンズの方向を同時に気にしなければならず、被写体を追うことに集中できなくなります。ファインダーを使えばカメラも安定しますし、レンズの方向も直感的にわかります。

ファインダーは光学ファインダー(OVF)と電子ビューファインダー(EVF)があります。それぞれ長所と短所がありますが、動体を撮影する場合はタイムラグが存在しないため、光学ファインダーの方がやや有利です。ただし、電子ビューファインダーでもファインダーの無い機種と比べると格段に良いです。

高速連写機 [できれば]
流し撮りは失敗しやすい撮影方法です。1回では成功しなくても、下手な鉄砲もなんとやらという通り、たくさん撮れば成功する確率は上がります。1枚あたり20%の確率でしか成功しなくても10枚撮影すれば1枚以上成功している確率が89%以上になります。そこで、高速な連写のできるカメラの出番というわけです。ただし、撮影する被写体の動きが遅い場合はシャッター速度を遅くする必要がありますが、もちろんシャッター速度を遅くすると高速連写機でも連写が遅くなってしまい、アドバンテージが少なくなってしまいます。なので、高速連写はできれば欲しいくらいでしょうか。もちろん、動きの速いものを流し撮りするのがメインなら重要視すべき項目です。

おすすめのカメラ

残念ながら、上記の条件を全て満たしたカメラは値が張るものが多いです。特に高速に連写できる機種は値段が跳ね上がる傾向にあります。ということで、上記条件を完全に満たしていないけど比較的安いカメラと、値は張るけれど流し撮りにとにかく向いている機種をいくつか挙げてみます。リストがNikon/Canonに偏っていますが、私がそのメーカーのユーザーで、自信を持ってすすめられるのがその機種だからです。他のメーカーがダメというわけでは決してありませんし、下記に無いからと言って流し撮りに向いていないというわけでもありません。

Nikon D5200 [おすすめ/安め]
エントリーモデルながら上記条件を全て満たした素晴らしいカメラです。連写も毎秒5コマとそこそこの速さです(ただしシャッター速度が1/250秒以上の場合のみなので流し撮りの時はそれより遅くなります。)上位機種と比べると光学ファインダーが小さかったり、暗い場所でのオートフォーカスが少し苦手だったりしますが、流し撮りをするには十分な性能を持った機種です。エントリーモデルなので流し撮りはできないだろうとあまり期待しないで買ったら、バシバシ流し撮りができて感動しました。

Nikon D300S [とてもおすすめ/少し高め]
NikonのDXフォーマット(APS-Cセンサー)のかつての最上位機種です。今は大変残念ながら現役ではなくなってしまったので中古市場で探す必要があります。私は残念ながらこの機種は持っていないのですが、D5200よりも大きなファインダーと秒間7コマもの高速連写が可能なため、流し撮りには非常に適した機種です。

Nikon D4 [とてもおすすめ/とてつもなく高い]
Nikonが誇る一眼レフの最上位機種です。広々としてファインダーがあり、毎秒11コマの連写(ただし露出は1枚目の露出で固定される)が可能なため、まさに流し撮りに理想的な機種で、私が流し撮りをするメインのカメラです。ただ、お値段が冗談みたいにお高いのがネックです。

Canon EOS 7D [とてもおすすめ/少し高め]
CanonのAPS-C機最上位機種で、最高速の毎秒8コマの高速連写に加えて、このクラスでは最大の視野率100%の1倍の光学ファインダーとを搭載(APS-C機としては大きいが、フルサイズ機と比べると少し小さい)しています。個人的な感想ですが、夜に車などを流し撮りする場合によく発生する逆光のシーンでもNikonエントリー機よりも比較的安定してオートフォーカスが動作します。3年以上も現役で発売されており、最新鋭の他社機と比べるとイメージセンサーの性能で多少見劣りする場合もありますが、流し撮りに非常に適した機種です。

レンズ

ズームレンズ [できれば]
流し撮りではシャッター速度を遅くするためあまり明るいレンズは必要ありません。流し撮りが成功しても拡大してみるとメインが多少ブレていたということもよくあるのでそれほど画質の良いレンズを使う必要もあまりありません。ということで、単焦点レンズよりもすぐにズームできるズームレンズの方が流し撮りにより適しています。(ただ、個人的には単焦点レンズ派なので単焦点レンズで流し撮りをすることは良くあります)

その他

NDフィルター [あれば便利]
NDフィルターはレンズから入る光の量を減らしてくれます。晴れの日に流し撮りする場合はあった方が良いでしょう。ただし、設定するシャッター速度によってはこれなしで撮影する方が良い結果になる場合もあります。夜に流し撮りする場合は不要です。いろいろな種類がありますがND8(光の量が1/8になる)くらいを買っておけば良いでしょう。

一脚 [あれば便利]
超望遠レンズで横方向に動く被写体を撮影するときは、かなり縦方向のブレを防いでくれます。ただし、望遠レンズ以外ではあまり効果が無いかもしれません。
一脚を使用して流し撮りをした例。400mmレンズに1.4倍テレコンを付けて560mm(35mm換算900mm)で1/10秒で撮影した写真です。一脚無しでは撮影は無理だったと思います。 [ カメラ:Canon EOS 7D、レンズ:Canon EF 400mm F5.6L USM + Canon Extender EF 1.4xIII、シャッター速度:1/10秒、絞り:F29、ISO感度:100 ]

基本的な撮り方

カメラの設定

シャッター速度優先
まずはカメラをシャッター速度優先にしましょう。シャッター速度は被写体によって1/20~1/100秒くらいで設定しましょう。撮ってみてもっと背景が流れてほしい場合はさらに遅いシャッター速度にし、メインの被写体もブレてしまって何度やってもうまくいかない場合はより速いシャッター速度にします。

動体追従オートフォーカスに設定
設定方法はメーカーや機種ごとに違うので説明書をご覧ください。

手振れ補正はオフにする
通常の手持ち撮影ではオンにした方が良いですが、流し撮りする場合はオフにしないとうまく流し撮りできません。

オートフォーカスポイントを動かしておく
あらかじめ構図を決めて被写体を写真に納めたい位置にオートフォーカスポイント(カメラがオートフォーカスを行う位置)を移動させておきます。具体的な操作方法はカメラの説明書をご覧ください。

F値の確認
流し撮りをする前に、被写体を撮りたいポイントにカメラを向けるとカメラが露出を自動的に計算してF値が表示されます。昼間に遅いシャッター速度を選択すると、レンズで設定できる最小絞り(最大のF値)でも適切な露光が得られない(明るすぎてしまう)場合があります。その場合はNDフィルタを装着してください。

一般に一眼レフではレンズがピークの解像力を発揮するのはf/5.6~f/8の時で、それより絞ると小絞りボケが発生します。通常ではf/5.6~f/8が理想的ですが、流し撮りの場合は背景にピントが合ってスピード感が出ていることも重要なので、f/8よりも多少大きなF値を選択するのも良いでしょう。

撮影方法

基本的な撮影方法を紹介します。これが基本的な、比較的成功率の高い方法ですが、ここで紹介した方法が唯一の方法ではありません。慣れてきたら自分で色々な方法を試行錯誤してみるのも面白いかもしれません。

1.足を肩幅に開く
足を自然に開いて体全体を安定させます。スローシャッターなので体の安定が非常に重要です。

2.カメラを構える
カメラを構えてファインダーで被写体を捉えます。脇をしめ、カメラを顔に固定してカメラを安定させます。

3.被写体を追う
オートフォーカスポイントを被写体に重ね合わせ、被写体を追いながらオートフォーカスを動作させます(大半の機種ではシャッターボタン半押しで動作します)この時重要なことは、
3.1 被写体全体を漠然と追うのではなく、被写体の中でも絶対にブレさせたくないピンポイント(例えば動物なら目、車ならヘッドライトなど)を決めてそこに何が何でもオートフォーカスポイントが安定して重なるように集中して追います。
3.2 被写体を追う時は首だけ動かすのではなく、腰を使って上半身全体を動かすようにすると動きが安定します。


4.シャッターを切る
ここだと思ったタイミングでシャッターを切ります。タイミングは重要ですが、あまり力んでシャッターボタンを押すと手振れてしまう可能性がありますので、力まずにそっとシャッターボタンを押すことが重要です。

カメラの設定値と効果

シャッター速度
シャッター速度を上げると成功率がアップする代わりにスピード感(背景が流れる量)が低下します。逆に、シャッター速度を下げるとスピード感はアップしますが成功率は低下します。

レンズと焦点距離
流し撮りに適したレンズは広角レンズです。手持ち撮影をする場合、広角レンズを使うと多少の手振れは問題なく、望遠レンズを使うとわずかな手振れでも大きくブレてしまいます。流し撮りも同じで広角レンズを使うと多少手振れしてもメインの被写体はそんなにブレず、成功率が上がります。さらに、広角レンズの方が背景にまでピントが合いやすい(被写界深度が深い)ため、背景のブレがクッキリ出てスピード感がアップします。


ただし、被写体の動きが速い場合は広角レンズで近づいて撮るとカメラを素早く振り回す必要があり、物理的に追い付けない場合があります。その場合は望遠で少し離れて撮った方ががやりやすいでしょう。

その他特筆事項

背景
背景は流し撮りのスピード感を左右する非常に重要な要素の一つです。いくらスローシャッターで撮っても、背景が青空のようなコントラストの全く無い背景では背景が全く流れません。背景はなるべくコントラストの高い(ゴチャゴチャしたもの)を選ぶことで背景が流れていることが良くわかり、スピード感が出ます。なお、横のシマシマ模様(横断歩道など)を入れることでさらにスピード感をアップできます。

背景が真っ白のために全然スピード感が出ない例。せっかく400mmのレンズで1/20秒で頑張ったのに残念な結果になってしまった [ カメラ:Canon EOS 7D、レンズ: Canon EF 400mm F5.6L USM、シャッター速度:1/20秒、絞り:F32、ISO感度:100、撮影場所:入間基地 ]


背景が複雑(コントラストが高い)ためにスピード感が出た例。上記写真よりもシャッター速度が速い上に被写体の速度は遅いため、背景が同じなら大幅にスピード感が落ちるはずだが、背景が複雑なためにスピード感が出ている [ カメラ: Canon EOS 7D、レンズ: Canon EF 400mm F5.6L USM、シャッター速度:1/30秒、絞り:F25、ISO感度:100、撮影場所:入間基地 ]


横断歩道を入れたことによってさらにスピード感がアップした例 [ カメラ:Nikon D4、レンズ:Nikon AF-S NIKKOR 28mm f/1.8G、シャッター速度:1/10秒、絞り:f/1.8、ISO感度:100、撮影場所:仲見世通り(有楽町) ]



背景のコントラストが無い場合でも、スピードの違う被写体を入れることによりスピード感を出すことができる。どうしても背景のコントラストが無い場合はこれを狙っていくのが良いでしょう [ カメラ: Nikon D4、レンズ:Nikon AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II、シャッター速度:1/100秒、焦点距離:200mm、絞り:f/16、ISO感度:100、撮影場所:入間基地 ]

練習

流し撮りの状態にはとにかく練習が重要です。上記「撮影方法」でアンダーライン部は特に重要ですが、慣れていないとどれかがおろそかになってしまう場合があります。まずは一つの項目がきちんとできているか意識して練習し、全てが自然とできるようになりましょう。特に3.1と3.2が同時にしっかりできていることが最も重要です。後はひたすら場数を踏んで練習です。デジタルカメラはフィルムカメラと違って何枚写真を撮ってもランニングコストがほとんどかかりません。メモリーカードがブレた写真であふれても、めげずに練習に励めば必ず上達します。

流し撮りスポット

私は東京に住んでいるため、東京以外のスポットは詳しくありません。もし下記以外でおすすめのスポットがございましたらお知らせいただけるとありがたいです。

新宿大ガード東交差点
歩道から車道を走る車を狙います。時間帯は夜がおすすめです。街の光が流れて面白い効果が得られます。街の光が流れて面白い効果が得られます。車は等速直線運動をするので比較的難易度が低く、交通量が多くて絶え間なくシャッターチャンスがあるので、初心者の練習スポットとしてもおすすめです。渋谷駅周辺の歩道橋よりも車との距離が近いため、広角レンズを使うことで成功率を上げられます。16mmくらいの超広角レンズを使うと0.1秒以下の超スローシャッターでもバシバシ流し撮りが決まって楽しいひと時を過ごせます。
おすすめ時間帯:夜
おすすめレンズ焦点距離:14mm~35mm(35mm換算)
難易度:易しい

[ カメラ: Nikon D4、レンズ: AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR、シャッター速度: 1/2秒、絞り: f/4、焦点距離: 16mm、ISO感度: 100、撮影場所:新宿大ガード東交差点 ]

渋谷駅周辺の歩道橋
歩道橋の上から下の車道を通る車を狙います。時間帯は夜がおすすめです。街の光が流れて面白い効果が得られます。車は等速直線運動をするので比較的難易度が低く、交通量が多くて絶え間なくシャッターチャンスがあるので、初心者の練習スポットとしてもおすすめです。
おすすめ時間帯:夜
おすすめレンズ焦点距離:28mm~35mm(35mm換算)
難易度:比較的易しい

[ カメラ: Nikon D4、レンズ: Nikon AF-S NIKKOR 28mm f/1.8G、シャッター速度: 1秒、絞り: f/9、ISO感度: 100、撮影場所: 渋谷駅周辺の歩道橋 ]

葛西臨海水族館
最初に断っておきますが、この流し撮りスポットとしてはかなり変わっています。私の知っている限り、魚の流し撮りをしているのは私しかいません。さて、この水族館の目玉は何と言ってもマグロの泳いでいる大水槽です。見ているととても癒されます。しかし、流し撮りが大好きな私は横に等速直線運動をしているマグロを見ているとどうしても流し撮りをしたい衝動に駆られるのです。背景にコントラストが無いため、他のマグロとすれ違う瞬間を狙う必要があり、車や飛行機と違って尻尾を動かして泳ぐため、それが止まった瞬間を狙う必要もあり、シビアなタイミングが要求されます。もし変わった被写体を撮ってみたいなら試してみるのも良いと思います。
おすすめ時間帯:開館時間内はいつでも
おすすめレンズ焦点距離:20mm~150mm(35mm換算)
難易度:ちょっと難しい

[ カメラ: Canon EOS 7D、レンズ: Canon EF 100mm F2.8L Macro IS USM、シャッター速度: 1/15秒、絞り:F2.8、ISO感度: 500、撮影場所:葛西臨海水族館 ]

航空祭
毎年11月3日には入間基地で航空祭が開催されます。飛行機を流し撮りをするにはピッタリのイベントです。ただ、真っ青な青空か、真っ白な曇り空の場合は流し撮りをしても背景が全然流れて見えません。青空と雲が半々くらいの天候で流し撮りが可能です。確実に流し撮りしたい場合は地上の背景を狙って離着陸の瞬間を撮影する必要があります。それを狙うには最前列を確保する必要があるため、かなり早めに会場に行って並び、開場と同時にダッシュする必要があります。フォトグラファーだけではなく、飛行機好きもやってきます。重い望遠レンズを持ったフォトグラファーはダッシュするのに相当なハンデがあるので、かなりの気合が必要です。入間以外にも航空祭は開催されていますので、チェックしてみると良いでしょう。
おすすめ時間帯:開場よりも早く行って並ぶ!
おすすめレンズ焦点距離:70mm~600mm(35mm換算)
難易度:難しい

[ カメラ: Nikon D4、レンズ: Nikon AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II、シャッター速度: 1/20秒、絞り:f/22、焦点距離: 70mm、ISO感度: 100、撮影場所: 入間基地 ]

日比谷濠(皇居周辺)
冬になると日比谷濠には沢山のカモメさんたちがやってきます。素晴らしいことに、カモメさんたちはその辺を飛び回ります。もう流し撮りし放題なワケです。しかもお濠は望遠で撮ると横シマ模様なのでかなりスピード感のある写真が撮れます。中望遠で数多くのカモメさんを入れたり、超望遠で1羽にクローズアップして撮ったりといろんな撮り方を楽しめます。カモメさんたちは左右だけではなく、上下左右にも飛び回る上に、望遠から超望遠で撮影しなければならないため難易度は難しいです。
おすすめ時間帯:冬の昼間(それ以外の時間帯、季節にはいません)
おすすめレンズ焦点距離:100mm~600mm(35mm換算)
難易度:難しい

[ カメラ: Canon EOS 7D、レンズ: Canon EF 400mm F5.6L USM、シャッター速度: 1/80秒、絞り:F13、ISO感度: 100、撮影場所:日比谷濠 ]

回転寿司
技術的にはそんなに難しくないですが、寿司を取らずに写真を撮るのはそれなりに勇気が必要です。ちなみに、私はこの写真を撮るときに連れに他人のふりをされました。
おすすめ時間帯:営業時間内ならいつでも
おすすめレンズ焦点距離:28mm~85mm(35mm換算)
難易度:ある意味難しい

[ Nikon D5200、レンズ: Nikon AF-S NIKKOR 28mm f/1.8G、シャッター速度: 1/3秒、絞り: f/8、ISO感度: 100、撮影場所: とある回転寿司店 ]

猫カフェ
猫カフェで流し撮りを狙うなんて人は、流し撮りと猫好きの私くらいなものかもしれません。ご存知のように猫ちゃんは非常に気まぐれで、走るのかなと思ったら止まってしまったり、逆にゆったりしているかと思えばいきなり走りだしたりするし、走り方も不規則なので流し撮りはなかなか決まりません。私の知る流し撮りの被写体のうち最も難しい被写体です。私も猫ちゃんの被写体はあまり成功したことがありません。我こそはと思う流し撮りに自信のある猫好きにはぜひとも挑戦していただきたい被写体です。 おすすめ時間帯:猫カフェの営業時間内ならいつでも
おすすめレンズ焦点距離:50mm~100mm(35mm換算)
難易度:激ムズ

[ カメラ: Nikon D4、レンズ: Nikon AF-S NIKKOR 50mm f/1.4G、シャッター速度: 1/30秒、絞り: f/2、ISO感度: 125、撮影場所: 猫カフェ きゃりこ 新宿店 ]

以上、流し撮りの撮り方でした。もし、何か間違いがあるとか、こういう内容も加筆して欲しいとか、この記事で流し撮りがうまくいったなど、何かありましたら遠慮なくコメントなどでお知らせください。この記事で皆様の流し撮りライフが少しでも充実すれば幸いです。

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